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高麗屋三代同時襲名口上スチール 篠山紀信さん撮影

 来年1月に二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎をそれぞれ襲名する松本幸四郎(74)、市川染五郎(44)、松本金太郎(12)が29日、東京・銀座の歌舞伎座で襲名披露口上のスチール撮影を行った。

 1981年10月に歌舞伎史上初めて親子三代同時に襲名披露して以来約37年ぶりに2度目の三代襲名。そろいのまさかり銀杏(いちょう)のマゲに紋付きの裃(かみしも)姿になった3人を、長年親交のある写真家・篠山紀信さん(76)が撮影した。

 観客のいない早朝の歌舞伎座の舞台に立った幸四郎は、「うれしゅうございます。一つの区切りですね」と襲名に向けてのスタートにおだやかな笑顔。そして、「襲名した翌年に父が亡くなってしまったんですが、命をかけて息子、孫を守ってくれたんだと思っています。今まで親孝行をできませんでしたが、これで万分の一でもできたかなという思いです」と感慨深そうに話した。

 染五郎は、「幸四郎になるということを目標にしたことは正直一度もない。あこがれの舞台、役をしたいという思いが自分の道だった。名前が変わっても、歌舞伎役者であり続けることが一番」とあらためて決意表明。紋が染五郎の「三つ銀杏」から父が襲名した時に作った幸四郎の「四つ花菱」にかわることになり、初めて幸四郎の紋の裃を着て「多少ですが(襲名を)実感したところです」と気を引き締めた。

 緊張気味の金太郎も、「スチールを撮って、少し実感がわいてきました」。ネットなどで美少年と評判になっていることを質問されると、面食らったのか沈黙する場面も。

 69年に、整髪料バイタリスのCMで初めて染五郎(現幸四郎)を撮影したのが篠山さんと歌舞伎俳優との出会い。以来、幸四郎のライフワークとなったミュージカル「ラ・マンチャの男」の初演ポスター、結婚式など節目節目で一家を撮影してきた。「こうなったら四代(同時)襲名まで生きていたいね」と言って笑わせた。

 襲名披露興行は来年1、2月の歌舞伎座をはじめ全国各地で行われる。